「西南学院大学が気になるけど、どんな問題が出るかわからない…」
「国語がどうしても苦手で、解き方のコツを知りたい…」
このようにお悩みでしょうか?
本記事では、10年分の過去問を実際に解いた講師が、西南学院大学の国語について徹底解説しています。
試験時間や難易度などの基本事項はもちろん、おすすめの解法や便利な参考書も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
また、西南学院大学の国語(現代文・古文)の勉強方法を学びたい方は以下の動画を参考に勉強してください。
西南学院大学・国語の概要
まずは西南学院大学の試験時間、大問数、難易度を紹介します。
試験時間 | 70分 |
大問数 | 3題 |
難易度 | 共通テストよりやや易 |
それぞれの項目について、詳しく説明していきますね。
西南学院大学・国語の試験時間と理想の時間配分
西南大学の国語は70分で大問が3つです。共通テストと比べると時間には余裕があるので、ゆっくり読み解くことを心がけてください。
理想的な時間配分は、以下の表を参考にしてください。
問題番号 | 問題の種類 | 理想の所要時間 |
---|---|---|
大問1 | 古文 | 15分〜20分 |
大問2 | 随筆 | 20分〜25分 |
大問3 | 評論 or 小説 | 25分〜30分 |
西南学院大学・国語の難易度
西南学院大学の国語の全体の難易度と特に難しい問題を紹介していきます。
全体の難易度
問題文も比較的読みやすく、文字数も少ないことが多いです。共通テストと比べると、「やや易しい」と言えるでしょう。
しかし、古文は日程によっては読みにくい文章もあり難しい場合もあります。
特に難易度が高い問題
共通テストと比べると解きやすい問題が多いですが、難易度の高い問題も毎年出題されます。次に紹介する問題が解けなくても十分合格点は狙えるので、参考にしてください。
古文
古文の中でも特に難しい問題は、「古文常識」と「古文単語の読み方」の2つです。
まれに簡単な年もありますが、基本的には難易度が高いことが多いです。そのため、解けなくてもあまり気落ちする必要はありません。他の設問を確実に正解することを目指しましょう。
現代文
現代文の中でも難しいのは、「抜き出し問題」です。
特に2字〜5字を抜き出す問題は、難しいことが多いです。指示語や文章の繋がりがわかっていれば対応可能ですが、正解するのは容易ではありません。
西南学院大学・国語の合格点
得点調整が入っているので、正確な合格最低点は公表されていません。
しかし、毎年教えている感覚上、合格している学生は全科目平均で7.5割をとっています。たまに西南学院大学は平均8割だと言う方もいますが、個人的にはそこまでいらないと考えています。
では、西南学院大学の国語試験ではどのくらいの点数を目指せばよいのか解説していきます。
目標にすべき点数
全科目平均目標は7.5割だと考えると、国語は易しめの難易度なので80点が目標になります。もちろん個人によって得意・不得意の科目があるので、目安の1つにしてくださいね。
最低でもとりたい点数
「国語は苦手だから8割もとれない…」とお悩みの方は、まずは68点を目標にしましょう。この点数さえとれれば、他の科目でカバーできるはずです。
西南学院大学・国語の出題傾向
大問① 古文
古文の長文の文字数は300字〜500字と短めの文が出題されるため時間には余裕があります。長文自体の難易度は標準的ですが、古文常識やことばの読みの問題は難しい問題もあります。
古文の読み方
ずばり、「一段落毎に問題を解いていく」ことがポイントです。
西南学院大学の国語は、毎年必ず全文合致問題が出題されているのが特徴的で、配点も非常に高いです。全文合致問題を確認していきつつ、傍線部問題は傍線部が書いてある部分の段落を最後まで読み切って解答していくのがおすすめです。
古文の頻出問題
古文の頻出問題と難易度の傾向を表にまとめました。
頻出問題 | 難易度 |
---|---|
古文単語 | 標準 |
助動詞識別 | 易 |
主体・客体把握 | 易 |
解釈合致 | 標準 |
古文常識 | 標準~難 |
全文合致 | 標準 |
抜き出し | 難 |
ことばの読み | 難 |
文学史作品 | 標準 |
頻出問題の中でも重要なものをいくつか解説します。
古文単語
例)傍線部(ア)・(ウ)の本文中の意味として、最も適当なものを下記の1~4の中からそれぞれ一つ選び、その番号を記入せよ。
まずは、最頻出問題の『古文単語問題』。
過去10年間で出題されなかった年は1年たりともありません。300語程度の古典単語帳をマスターしていれば対応可能です。
ただ、単語帳に書いてあるからといって、文脈を見ずに解答する生徒が非常に多いです。
単語帳にある意味は、あくまで一例です。知ってるからといって飛び付くことなく、文脈に合う選択肢かどうか必ず確認しましょう。
助動詞識別
例)例)波線a~dの「に」の文法的説明として最も適当なものを1-6の中から一つ選び、その番号を記入せよ。
『助動詞識別』も暗記している人にとっては簡単な問題です。活用の種類や文法問題の識別のパターンを把握していれば確実に正解できるので、落とさないようにしましょう。
主体・客体把握
「主体・客体」と聞いてすぐにどういうことがわかりますか?もしわからなければ要注意です。
主体と客体とは
「主体」とは、自覚や意志に基づいて行動したり作用を他に及ぼしたりするもので、いわゆる主語です。
「客体」とは、主体の認識・行為などの対象となるもので、いわゆる目的語のことを指します。
主体を意識している受験生は多いですが、客体をとっていない受験生は非常に多いです。また、本文の傍線部の前後だけで主体・客体を把握すると捉え間違う恐れがあります。
古文を読む際は、全文に主体と客体を書き入れる練習をしましょう。
解釈合致
例)傍線部(オ)の「いとおかし」の説明として最も適当なものを次の1-4の中から一つ選び、その番号を記入せよ。
西南学院大学は他の大学に比べて解釈合致問題は少ないですが、以下の解き方の手順は押さえておきましょう。
解き方の手順
1.傍線部の指示語の把握をする
2.傍線部の中の文法(助動詞・助詞・敬語)に◯をつける
3.傍線部を訳す(訳した内容と異なっている選択肢を消去)
4.残った選択肢は助動詞・助詞の識別ができないか判断
具体的に説明するために、西南学院大学2017年(商学部)の問題を引用します。
この問題ではマーカーで引いている部分で、選択肢を切ることができます。
助動詞・助詞の識別ができないかの判断はしっかり吟味しましょう。
古文常識
『古文常識』の問題は、年度によっては難しいです。最低限の古文常識は知っておくべきですが、マニアックなものは捨てて問題ありません。
全文合致
例)本文の内容と合致するものを次の選択肢の中から一つ選びなさい。
この問題は傍線部があるわけではないので、文章全体から出題されるため内容を深く理解していなければ解けません。
理想としては文章をすべて読みこなした後に一撃で当てることですが、なかなか難しいです。
西南福大専門塾でおすすめしている解き方は、一段落読む毎に本文合致問題を確認する解き方です。
文章全体を読んだ後、この問題を解こうとすると困難かもしれませんが、一段落毎で選択肢を吟味していけば、意外とスラスラと正誤を判断することができます。
もし、その段落に書いていない選択肢の内容であればスキップし、似た内容ではあるが判断できない場合は一旦印だけつけて次の選択肢に移ればミスの心配もありません。
ことばの読み
『ことばの読み』問題も、年度によって難しい場合があります。対策をしてもすぐに点数に繋げることが難しいので、この問題も後回しにして良いでしょう。
古文単語の後ろに書いてある索引の部分から読みを覚えることで対策はできます。他の科目・問題も対策がバッチリで余裕がある受験生は確認してみてください。
文学史作品
『文学史作品』は日本史選択者に有利な問題です。日本史の知識で解答できる問題も少なくはありません。例年一問しかでませんが、時間がある受験生は対策してください。
大問②・③ 随筆・評論・小説
現代文の文字数は、大問2が約2000字〜3000字、の短めの文章。大問3が約3000字〜約4000字の少し長めの文章が出題されます。長文自体の難易度は高くなく、時間的にも余裕があるため焦らず、ケアレスミスに注意しながら読みましょう。
現代文の読解方法
ずばり、「意味段落毎に問題を解いていく」ことがポイントです。
西南学院大学の国語は、毎年必ず全文合致問題が出題されています。
意味段落毎に全文合致問題を確認していきつつ、内容一致問題は傍線部に書いてある意味段落毎を読み切ってから解答していくのがおすすめです。
しかし、傍線部付近のみで答えられない問題もあります。その際は、一旦問題を飛ばし、文章をすべて読んだ後に解答しましょう。
*本部合致とは…本文の内容と合致するものを次の選択肢の中から一つ選びなさい。
現代文の頻出問題
現代文の頻出問題と難易度の傾向を表にまとめました。
頻出問題 | 大問 | 難易度 |
---|---|---|
空所補充 | 大問1~2 | 標準 |
内容一致 | 大問3~6 | 易 |
本文合致 | 大問3~6 | 標準 |
抜き出し | 大問3~7 | 難 |
漢字 | 大問8~9 | 標準 |
いくつか重要なものを解説します。
空所補充
まずは、最頻出問題の『空所補充』。なんとなく文脈にあってるからと回答している受験生が多い問題です。しかし「なんとなく」で解くやり方では、点数が一向にあがりません。
文章中に根拠を見つけて、回答するのが重要です。西南学院大学の空所補充問題は、「並列」「対比」「言い換え」で作られている問題がほとんどです。
空欄補充問題を解く際は、以下の手順を徹底しましょう。
- 空所補充がある部分の前後を確認する
- 前後の部分を確認して「並列」「対比」「言い換え」の3つのどのパターンに当てはまるかを検討する
具体的に説明するために西南学院大学2018年(経済学部)の問題を参考に解説します。一度以下の問題を「並列」「対比」「言い換え」を意識して解いてみてください。(Dはカットしています。)
解けましたか?
では解説していきます。
問題を解く際にマーカーの部分を意識して問題が解ければ、「並列」「対比」「言い換え」をうまく使えています。
まず問一のAは「並列パターン」です。「(A)者や教育者」の部分に注目すると、Aが「教育者」と並列されていることがわかります。したがって、教育者に近答えだと想定できます。
もう少し前に戻ってみると、「新しい社会秩序と人間形成の基本原理を提示する」と書いてあります。後者の「人間形成の基本原理を提示する=教育者」だという言い換えですね。となると前者の「新しい社会秩序を提示する」がAの部分に当てはまると想定できます。新しい社会秩序を提示するというのに最も適した単語は【6.立法】ですね。
次に、問一のB・Cは「対比パターン」です。まず問題Bに【7.模範】を入れた方はいないですか?もし入れていたら、要注意です。Bの問題は前だけを見ていると必ず間違えてしまいます。この問題はドイツとフランスの対比が取れているかを確認しているのです。
赤色のマーカーで引いていますが、それぞれドイツは反革命的でフランスは革命的だということが把握できていれば、それに当たる答えは【8.対象】とわかります。
Cの問題は、対比の発展版で、今までドイツの反革命的だったのを否定するためにフランスでは【5.主流】という選択肢が入ります。
最後に問二の「言い換えパターン」です。この問題は言い換えのパターンだと()がついているのでわかりやすいですね。近代国民国家形成に一番近い選択肢は、【4.ナショナリズム】です。
この空所補充の解き方は、どの年度でも通用するやり方です。は3つのパターン「並列」「対比」「言い換え」を意識して問題を解きましょう。
内容一致
例)傍線部bとはどのような意味か。最も適当なものを次の選択肢から選びなさい。
『内容一致』を解く際は、何を聞かれているかを把握するのが大切です。
「なぜ」と問われているのであれば理由を答えなければいけませんし、「意味」を問われている場合は、言い換えを答えなければいけません。
当たり前のことですが、これをできていない受験生は多いです。常に何を聞かれているか注意しましょう。
また、福岡大学の『内容一致』は紛らわしい選択肢があり、「2択までは絞れるが正解できない」という受験生が毎年頻発します。
その対策として、西南福大専門塾では選択肢を分析する方法をおすすめしています。
- 選択肢を分析するとは?
-
選択肢の部分を二つに分けて、それぞれの部分が合っているかを照らし合わせるというやり方です。
具体的に説明するために、西南学院大学2020年(外国語学部)の問題を引用します。
このように傍線部を区切って①と②を作り、その後選択肢として正しいものを探します。①の正解の根拠と②の正解の根拠、どちらも文章から導き出せる選択肢があれば、それが正解でしょう。
多くの受験生は近くにあった文章に反応して、◯をつけてしまいがちです。必ず二つに分割して、その両方どちらにも当てはまるものを選びましょう。
抜き出し
『抜き出し』は年によっては難しいです。特に、2字〜5字を抜き出す問題は難易度が高いです。文字数が少ない場合の抜き出しは時間を取られないように注意して問題を解きましょう。
いっぽう、文字数の多い抜き出しは比較的抜き出しやすい問題が多いので正解しておきたいです。文字数が多い場合は時間を使って見つけましょう。
解き方は、空所補充問題とほぼ同様です。空所補充と同じような解き方で「対比」「言い換え」に注意して抜き出し部分を探してください。
本文合致
例)本文の内容と合致するものを次の選択肢の中から一つ選びなさい。
西南学院大学の現代文は必ず全文合致問題が出題されます。
この問題は傍線部があるわけではないので、文章全体から出題されるため内容を深く理解していなければ解けません。
理想としては文章をすべて読みこなした後に一撃で当てることですが、なかなか難しいです。
西南福大専門塾でおすすめしている解き方は、一段落読む毎に本文合致問題を確認する解き方です。
文章全体を読んだ後、この問題を解こうとすると困難かもしれませんが、一段落毎で選択肢を吟味していけば、意外とスラスラと正誤を判断することができます。
もし、その段落に書いていない選択肢の内容であればスキップし、似た内容ではあるが判断できない場合は一旦印だけつけて次の選択肢に移ればミスの心配もありません。
漢字書き取り
『漢字』に関しては大学受験の標準的なレベルで出題されます。漢字の参考書を一冊完璧にしてください。基本的には対応可能です。
まとめ
今回は、西南学院大学国語試験のよく出る問題と解答方法の紹介をしました。
国語は、センター試験と比べてもやや簡単な部類に入ります。そのため、8割をとることが理想です。ただし、やみくもに過去問を解くだけではなかなか点数は伸びません。
本記事で紹介した解き方のポイントを参考に、ぜひ過去問にチャレンジしてみてくださいね。
また「西南福大専門塾」では、西南学院大学に合格するためのノウハウを個別で指導しています。気になる方はチェックしてみてください。