「福岡大学が気になるけど、どんな問題が出るかわからない…」
「国語がどうしても苦手で、解き方のコツを知りたい…」

このようにお悩みでしょうか?
本記事では、10年分の過去問を実際に解いた講師が、福岡大学の国語について徹底解説しています。
試験時間や難易度などの基本事項はもちろん、おすすめの解法や便利な参考書も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
また、福岡大学の国語(現代文/古文)の勉強方法を学びたい方は以下の動画を参考に勉強してください。
福岡大学の国語の概要
まずは福岡大学の試験時間、大問数、難易度を紹介します。
試験時間 | 70分 |
大問数 | 2題 or 1題 2題の場合:現代文・古文 1題の場合:現古融合 |
難易度 | 標準 |
試験時間と理想の時間配分
福岡大学の国語は70分で2題。現古融合の際は70分で1題です。比較的時間には余裕があるので、ゆっくり読み解くことを心がけてください。
理想の時間配分は、以下の通りです。
- 現代文・古文の場合
-
大問1 評論 45分 大問2 随筆 25分 - 現古融合の場合
-
大問1 現古融合 70分
学部・日程による違い
国語は、基本的には全学部(文系)同じ傾向・難易度の問題です。前期日程・系統別日程による差もほぼないため、同じ対策で問題ありません。
ただし、系統別日程は学部によって各科目の配点が変わるの注意しましょう。
福岡大学・国語の難易度
「福岡大学の入試問題って難しそう…」というイメージを抱いている方も多いのではないでしょうか?そこで、福岡大学国語の難易度と、特に難しい問題を紹介します。
全体の難易度
福岡大学の国語は、共通テストよりもやや易しいです。
問題数も少なく、漢文もないため、「いかに点数を落とさないか」の勝負になります。
特に難易度が高い問題
- ◆現代文
-
慣用句。
特に難しい慣用句の問題が出題されるわけではありませんが、対策がしづらいです。
- ◆古文
-
現代語訳。
簡単なものもありますが、自分で現代語訳を作るのは難しいです。
福岡大学・国語の合格点
得点調整が入っていることもあり、正確な合格最低点は公表されていません。
しかし、毎年教えている感覚上、全科目平均で6割5分(偏差値の高い学部は、全科目平均で7割弱)をとれていると安心です。
では、国語ではどの程度点数をとればよいのでしょうか。本章では目安となる点数を説明します。
目標にすべき点数
福岡大学の合格ラインは、3科目の平均が6割5分前後です。そのため、国語の目標点も6割5分に設定しておきたいところです。
偏差値の高い学部を志望する場合、7割を目指しましょう。福岡大学の国語は満点をとることは難しいですが、基礎を徹底していればじゅうぶん8割は狙えます。
最低でもとりたい点数
「国語が苦手でなかなか点数が伸びない…」という方は、5.5割を目標にしましょう。
この点数さえとれれば、他の科目でカバーできるはずです。
福岡大学・国語の出題傾向と対策
福岡大学の国語の現代文と古文に分けて解説していきます。
大問① 現代文(評論)
現代文の文字数は約3000字〜3500字の文のみで、共通テストと比べても時間には余裕があります。
福岡大学の評論は読みにくい文章もありますが、じっくり時間をかけて読めば解ける問題なので、「いかに点数を落とさないか」が重要となります。
現代文の頻出出題形式
現代文の頻出問題と難易度の傾向を表にまとめました。
頻出問題 | 難易度 |
---|---|
内容一致 | 標準 |
空所補充 | 標準 |
箇所指摘 | やや難 |
漢字書き取り | 標準 |
慣用表現 | 標準 |
現代文の読解方法
ずばり、「意味段落毎に問題を解いていく」「対比を意識する」ことがポイントです。
福岡大学の国語は、毎年必ず全文合致問題が出題されています。
意味段落毎に全文合致問題を確認していきつつ、内容一致問題は傍線部に書いてある意味段落毎を読み切ってから解答していくのがおすすめです。
しかし、傍線部付近のみで答えられない問題もあります。その際は、一旦問題を飛ばし、文章をすべて読んだ後に解答しましょう。
また、福岡大学は対比を用いた問題が多い傾向にあります。解答に迷ったら、対比になっていないか確認してみてください。
*本部合致とは…本文の内容と合致するものを次の選択肢の中から一つ選びなさい。
内容一致
例)傍線部bとはどのような意味か。最も適当なものを次の選択肢から選びなさい。
『内容一致』を解く際は、何を聞かれているかを把握するのが大切です。
「なぜ」と問われているのであれば理由を答えなければいけませんし、「意味」を問われている場合は、言い換えを答えなければいけません。
当たり前のことですが、これをできていない受験生は多いです。常に何を聞かれているか注意しましょう。
また、福岡大学の『内容一致』は紛らわしい選択肢があり、「2択までは絞れるが正解できない」という受験生が毎年頻発します。
その対策として、西南福大専門塾では選択肢を分析する方法をおすすめしています。
- 選択肢を分析するとは?
-
選択肢の部分を二つに分けて、それぞれの部分が合っているかを照らし合わせるというやり方です。
具体的に説明するために、福岡大学2020年(系統別日程)の問題を引用します。
このように傍線部を区切って①と②を作り、選択肢として正しいものを探します。①の正解の根拠と②の正解の根拠、どちらも文章から導き出せる選択肢があれば、それが正解でしょう。
選択肢の二択で間違う際は①の部分は合っているが、②の部分が間違っている or ①の部分が間違っているが、②の部分が間違っている箇所に◯をつけてしまい二択で間違えてしまうことが多い傾向にあります。
必ず二つに分割して、その両方どちらにも当てはまるものを選ぶという解答方法を試してみてください。確実に点数が上がります。
空欄補充
例)傍線部aについて。次の文章は〜についてまとめたものである。()を埋めるのに最も適当なものを次の選択肢から選びなさい。
福岡大学の空欄補充問題は、文章のまとめ文の空欄に選択肢を入れる問題が主流です。
(*抜き出しの年度もありました。)
解き方のコツは、まとめ文の重要キーワードを見つけることです。重要キーワードを見つけるには、空欄補充の前後にある文章中に頻繁に使われている名詞に着目してみましょう。
具体的に説明するために、福岡大学2020年(系統別日程)の問題を引用します。
(文章は引用できないので文章中に頻繁に使われている名詞はわからないと思いますが、なんとなく言っていることは伝わると思います。)
このまとめ文であれば、重要キーワードは、相対主義。
この問題では、相対主義を説明している段落に着目すれば空欄補充を入れることができます。
箇所指摘
例)傍線部aについて。なぜそう考えるのか、その理由を書いた文を抜き出して、最初の5文字を記せ。
箇所指摘問題は、答えの箇所を何個か見つけることは容易だと思いますが、そこから絞るのが難しい問題です。
対策としては、問題文をくまなく読むことが重要です。
傍線部の例が示されている・傍線部と同じ段落から抜き出す・傍線部以降から抜き出すなどヒントとなる部分に着目して必ず線を引きましょう。
当たり前の話だと思いますが、この点に着目するだけで圧倒的に問題の正答率が上がるので試してみてください。
漢字書き取り
『漢字』に関しては大学受験の標準的なレベルで出題されます。漢字の参考書を一冊なんでもいいので完璧にしてください。基本的には一冊仕上げれば大丈夫です。
慣用表現も記載されている漢字の参考書を選ぶと良いでしょう。
慣用表現
『慣用表現』に関しても漢字と同様に標準的なレベルで出題されます。
先ほど紹介した通り慣用表現がついている漢字の参考書を一冊完璧にしましょう。
もし一冊を完璧にしてできない場合は落としても大丈夫です。
大問② 古文
古文の長文の文字数は300字〜500字と短めの文が出題されるため時間には余裕があります。
長文自体の難易度は高くなく、基本的な暗記事項の出題が多くみられます。
西南大学の古文の読解方法
ずばり、一段落毎に問題を解いていくことです。
全文合致問題を確認していき、傍線部問題は傍線部が書いてある部分の段落を最後まで読み切って解答していくのが西南福大専門塾でおすすめしている読み方です。
しかし、福岡大学の古文は最後まで読み切らないと文章の内容を把握しにくい文章もあります。
もし問題の内容が把握できないときは、時間に余裕があるので2.3周読んでみて流れを掴んでから問題を解いても良いです。
頻出問題
頻出問題 | 難易度 |
---|---|
古文単語 | 易 |
助動詞識別 | 易 |
敬語 | 易 |
現代語訳 | やや難 |
内容一致 | 標準 |
全文合致 | 標準 |
文学史 | 標準 |
古文単語
『古文単語』は、300語程度の古文単語を完璧にできていると対応可能です。古文単語に書いてある訳を当てはめると正解になる問題が多い印象です。
ですが、文脈を見ずに解答してはいけません。文脈に合う選択肢を優先するようにしましょう。
助動詞識別
『助動詞識別』は識別する箇所が比較的簡単な問題です。
活用の種類や文法問題の識別のパターンをしっかり暗記していると、確実に取れる問題なので落とさないようにしましょう。
敬語
例)傍線部a「」は誰から誰に対する敬語か選べ
『敬語問題』はさまざまな出題のパターンがあります。
基本は、尊敬語・謙譲語・丁寧語の暗記、敬意の対象をきちんと把握しておけば、確実に取れる問題なので落とさないようにしましょう。
現代語訳
『現代語訳』は記述式の問題が多い傾向にあり、自分で訳さないといけないため難しいです。
解答するコツは、複数の意味を持つ古文単語や頻出の古典文法をきちんと組み込んで訳すことです。
問題を解く際は、以下の手順を意識するとよいでしょう。
- 傍線部の中の上記のポイント(複数の意味を持つ古文単語・頻出の古典文法)に◯をつける
- 傍線部を品詞分解する
- 品詞分解した傍線部を逐語訳する
内容一致
『内容一致』問題は、「何を問われているのか」を把握するのが非常に大切です。
「なぜ」と問われているのであれば理由を答えなければいけませんし、「意味」を問われている場合は、言い換えを答えなければいけません。
当たり前のことですが、できていない受験生は多いです。常に何を聞かれているか注意しましょう。
また受験生に多いミスとして、傍線部問題の前は確認するが、後ろをあまり確認しない受験生が多いです。
内容一致問題を解く際は、以下の手順を徹底しましょう。
- 傍線部の前後を確認し流れを把握
- 傍線部の指示語内容を明らかにする
- 傍線部の主語・述語に線を引く
- 傍線部の中の文法(助動詞・助詞・敬語)に◯をつける
- 傍線部を訳す
- 残った選択肢は助動詞・助詞の識別ができないか判断
本文合致
例)本文の内容と合致するものを次の選択肢の中から一つ選びなさい。
福岡大学の古文には現代文と同様に必ず全文合致問題が存在します。
この問題は傍線部があるわけではないので、文章全体から出題されるため内容を深く理解していなければ解けません。
理想としては文章をすべて読みこなした後に一撃で当てることですが、なかなか難しいです。
西南専門塾でおすすめしている解き方は、一段落読む毎に本文合致問題を確認する解き方です。
文章全体を読んだ後、この問題を解こうとすると困難かもしれませんが、一段落毎で選択肢を吟味していけば、意外とスラスラと正誤を判断することができます。
もし、その段落に書いていない選択肢の内容であればスキップし、似た内容ではあるが判断できない場合は一旦印だけつけて次の選択肢に移ればミスの心配もありません。
文学史
文学史は毎年、現代文か古文のどちらかで出題されています。
文学史問題は日本史選択者に有利な問題です。日本史の知識で解答できる問題も少なくはありません。例年一問しかでませんが、時間がある受験生は対策してください。
まとめ
今回は、福岡大学国語の試験のよく出る問題と解答方法の紹介をしました。
福岡大学の国語は目標6.5〜7.割をとることが理想です。ただし、やみくもに過去問を解くだけではなかなか点数は伸びません。
本記事で紹介した解き方のポイントを参考に、ぜひ過去問にチャレンジしてみてくださいね。
西南福大専門塾では、西南学院大学、福岡大学に行きたい受験生を個別で指導しています。最短距離で西南・福大の合格を掴み取りたい方は、まずはお問い合わせください。



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